だいぶどうしようもなかった本たち 2014/12/31 By Leave a Comment 最悪だったのはこれ、『解決まではあと6人』(岡島二人著)。 6~7割は読んだと思うが、もうほとんど内容を思い出せない。 なんかこう、クセがないというか、善人の書いた本みたいでつまんないんですよね。 あっ、僕いまいいこと言ったね。そうです、僕は善人が書いた本や、善人の話す内容が嫌いなのです。 つまりケレンミがないということ。そういう人を信じられない世代と言いましょうか。 40点 ジブリで有名な角野栄子著『魔女の宅急便』も読めなかった。 もちろん、爽やかでかわいい内容なのですが、ちょっと事件が無さすぎ、温和すぎ。 これはケレンミがないというのとまた違う気もするけれど、やっぱり似たようなものでもあるかな。 平和すぎます、児童向けすぎます。 45点 気楽な時代物をたまに手に取りたくなってしまうのですが、どれも、読んだ後に似たようなものだな、いい時間つぶしにしかならんな、と感じてしまう。本格歴史ものとでも呼ぶべき司馬作品などとはジャンルごと違うと思うので、それと比べようとは思わないが、例えば周平との大差はどこから生まれるのか? 作風はいまいち好かんが、浅田次郎などもやはりランクは周平により近く、つまり(浅田のように)甘ったるいから嫌だというのともまた違うのだ。言い直すと、周平と浅田次郎は好き嫌いの差、周平とこれら読み物作家との差はレベルの差、ということだろう。 坂岡真著『鬼役』もまったくそういう作品。いや、これをくさすのはお門違いだろう。年配リーマンが新幹線でビール片手に読むのにぴったりの軽さに作ってあり、実際かなりおもしろい。浅田作品より僕は好きだ。 だいぶ精神がばててるときなんかに第二巻に進んでもいいかな、と思う。いや、ということは・・・。リーマンたちはそういう精神状態にあるということなのか? 58点 前から読もう読もう、いつかは手に取ろうと思っていて、満を持して、という形ながら大いに期待を裏切られたのがこれだ。『笑う警官』(マイ・シューヴァル、ペール・ヴァールー共著)。 警察ものの古典。モノの本に必ず名前が挙げられる金字塔的作品として、名前は良く知っていたのです。ところが、う~ん、なんというか、今読むには重厚すぎたかな。クロフツ著『樽』のように、超人探偵がいないリアルタイプ。徒労に終わった捜査も含めてじっくりと描きこんでいき、日本の公安のように極端な邪魔者もいないのもリアル。でも、やっぱりおもしろみに欠けすぎなんだよね。 1965年ごろの作品というから、仕方ないかな。これが出た時の衝撃も、今なお渋い輝きを放つこともわかったうえで、あえて言わせてもらいます。「今読むにはだいぶ古いよ」と。 65点
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