最近読書ばかりしています。
だから書きたいこととなると自然と本の話になる
2回くらいに分けて最近読んだ本について書いてみます。
一応自分の好き嫌いを点にしてみました。
100点満点の10点刻みです。・・・いや、5点刻みにしようっかな!?
あぁ、優柔不断・・・
①藤原正彦著「国家の品格」・・・80点
これはだいぶ前に読んだものなんだけど、かなりよかったので挙げておきました。
変な押し付けでなく愛国心が湧いてくる新しいタイプの本だと思います。
自分の愛国心に気づいて涙する・・・なんて得がたい経験もさせてもらいました。
読後感のさわやかな、お薦めの一冊です。
②島田洋七著「佐賀のがばいばあちゃん」・・・40点
おばあちゃん本人は魅力的なのですが、洋七さんの語りがよくありません。
まず笑えない。そして笑かそうとしている部分が笑えないことで、泣けるはずの部分でも泣けないという悪循環。
内容は悪くないので、映画化には成功するかもしれません。
③宮本輝著「泥の河」「蛍川」・・・80点
太宰治・芥川両賞に輝いた有名な作品で、30年も経って読んでしまったのでなければ満点に近いのでは!?と思える大変な名作です。
僕は普通の人のお話は嫌いなのですが、この作者は普通の人が人生の岐路で見せる「自意識の燃え上がり」を捉える独特の眼力を持っているようで、ものすごく浸らせてくれます。
ただ、自分の人生を少し突き放して見れるような、そういう美意識を持った人にしか共感できないとは思いますが。
④東野圭吾著「容疑者Xの献身」・・・60点
「時生(トキオ)」・・・70点
トキオの方がおもしろく、ストーリーのハラハラドキドキ感には全く不満はありません。
ただ、はっきり言ってこの人の作品は薄っぺらいです。底力の不足が原因なので、おそらく全部そうでしょうね。
それはキャラの魅力の無さやセリフのばかばかしさに表れてしまっています。
宮部みゆきさんの場合は「自分には合わない」という感じでしたが、この人の場合は
「自分には物足りない」という感じです。
でも、充分におもしろいので、気楽に読書したい時などお薦めですよ。
⑤横山秀夫「クライマーズ・ハイ」・・・40点?
途中で止めたので得点に「?」を付けました。
この人の本は「半落ち」も以前読みましたが、宮部さんと同じで、語りについていけません。
「日航123便御巣鷹山墜落事故」を題材に、主人公の職場である新聞社と主人公の家族と親友の家族の人間模様を描いているのですが、家族の話とかはっきり言ってウザいです。
職場の話だけだったら我慢して読めたと思うのですが・・・
⑥リリー・フランキー著「東京タワー」・・・60点
魅力的なお母さんと、息子の愛情を描いたお話ですが、こういう普通の家庭の話が嫌いな僕がまあまあ楽しめたので、一般的にはもっと評価されるだろうと思います。
自分の採点が低い割には「お薦め」と言ってしまっていいでしょう。
⑦乙一著「ZOO 1」「ZOO 2」「A MASKED BALL」など・・・80点
この人の作品は文句なしに面白いです。
奇抜な発想と大逆転の結末で魅せる「短編の魔術師」ぶりは、現代の乱歩と言えるデキではないでしょうか!?
ただ、読後感はあまりよくないものが多く、そういう意味では珍しく爽やかな気分になれる「A MASKED BALL」(「天帝妖狐」蔵)を単品としてはNO.1としたいです。
今日はここまで。
読んだ本や注目してた本が出てきた人とかはご意見下さい
いや~、読書って本当にいいもんですね。
それでは皆さん。さよなら、さよなら、さよなら
(くっつけてみました
ドラえもん says
東野圭吾さん、物足りなかったんですか?「白夜行」は私は面白かったっていうか、ストーリーが進むにつれて(犯罪の話やし)重圧感がのしかかってきて、しんどかったですでも確かにハラハラドキドキ感は、ずっと続くしそれはそれでヨカッタのかな。私の頭には充分すぎるほどで、読む度に飽和状態でした 気楽には読めませんでした今度、東野さんの「手紙」を読もうかなと思ってるんですが、先生は読まれたコトありますか?
タクミ says
ドラえもんちゃんのコメントはいつも楽しいね~、それ以外のロマンティズムやユーモアが「ラブコメレベル」だと感じるので
心洗われる想いです
「手紙」は読んでいないけど、基本的にもう東野さんはいいや!と思っています。
ミステリーのプロット建てにはセンスあると思いますが
でも、帰省中の電車内でくらいならまた読むかもしれません。
「トキオ」は犯罪内容はソフトなのにドキドキできて、すごく良くできてましたよ~
timo says
私の超読書ブームはやっぱり国家の品格あたりからです。東京に来てからしばらくは大好きな本も読めない位忙しい・・・というか勉強しないといけない事がいっぱいあって余裕がなかったんだけどこれを読んでからは時間があれば読書です
って事で横山秀夫以外全部読みました(時生は手元にあってこれからね)
つづく
timo says
センセには不評?だった「がばいばあちゃん」と「東京タワーは」75点。家族愛ものにはとにかく弱いんです。電車の中でもカフェでもぼろぼろ泣いちゃいましたスピードがあって、意外な結末はわくわくもの。デスノートの影の作者かも?ってのはガセネタみたいです。私はこの人の小説の世界が大好きで、これが文学なのかもと思わせてくれます。庶民的で日常的な人生を、ここまで美しく力強く描ける人はいないんじゃないかな。短編なら「五千回の生死」長編(といっても薄い)なら「道頓堀川」もおすすめ。
明るくて強くて自分より人の為に生きてる女性は私の目標でもあって、これは女性向きの小説かも。
乙一は80点
宮本輝は95点
まだまだ読書ブームは続きそうです
hisae says
こんにちは。
国家の品格は、私も読みました。
海外いると、愛国心は強くなります!
私って右?だったようです。
只今ブログ調整中です。(しつこいストーカーに遭ってるの。もうそんなに気になるの?って気にしてなかったんですが、警察が内容気をつけてということで、書く気がうせるよね、、、)
自由に書き込みできるタクミブログ良いなぁ。
羨ましい・・・
楽しみにしています。
タクミ says
timoちゃんの読書ブームはすごいね・・・
僕は今回は「ダヴィンチコード」「国家の品格」「池袋ウエストゲートパーク」と、面白い本にバンバンぶつかって、それで読書ブームになってしまいました
最初のうちにつまんないのが2つ3つ続くと終わってしまうものなんだけどツイてた!!
宮本輝さんの「道頓堀川」は近いうちに読もうを思っています。
もう少ししてから・・・と、思っている間に上の理由で読書ブームが去ってしまわなければいいのだけど
タクミ says
hisaeちゃんのブログの話はかわいそう・・・
何でそういうことする人いるんだろね!?
悲しくなっちゃいます
愛国心っていいものですね。
僕にも昔はいっぱいあった。
でも、やっぱりどんどん薄れていっちゃうんだよね、この国では・・・
それを、北風のようではなく太陽のように呼び起こしてくれる「国家の品格」は素晴らしいです
まだあのさたけさん says
町田康の「猫にかまけて」はいいですよ~
タクミ says
もう!さたけさんマジで猫好き人間ね!?
「猫にかまけて(るの)」はいいですよ~!
・・・って聞こえるよ
けいこ says
最近、めっきり本を読まなくなりました。。。
そんなワタシが一番最近読んだのは
なぜかテーブルの上に無造作に置かれた
ツルゲーネフの「初恋」
タイトルから、もっと淡くてあま~いイメージでしたが、意外でした。
宮本輝さんといえば。
タイトルは忘れましたが(短編だったと思うけど)
たしか、最後に熟れすぎたトマトが描写されてたんです。
トマトがあることで、死や主人公の悲しみがさらに印象的になっていて
現在、ワタシの中で、
宮本輝さん。=トマト になってます。
イヤ。ただの食いしん坊かもしれませんが。
timo says
けいこさ~ん。その「トマト」は「五千回の生死」の中の物語なんです。他にも「眉墨」とか名作が入ってて、再度読んでみてください(^-^)/
なかなかいいですよ~。
けいこ says
スゴイな。
「トマト」だけでよくわかりましたね
早速。アマゾン行ってみます。
4hi says
『容疑者Xの献身』、友人に借りて読みましたが、内容が記憶に残っていないです。。。それほどの作品なのか、老化現象なのか???時代物って、残酷すぎて、食事前に読んだりすると食欲が減退しますね。。。かる~くダイエットかな。内容よりも、現在使われている言葉や諺の成り立ちが分かるので、面白いです
今は、『三国志』を読んでます
タクミ says
4hiさんこんにちは
「容疑者X」は“それほどの作品”なんだと思いますよ
「三国志」は僕にとっては生涯のベスト3に入る作品で、部分部分では何回も読み返してきました
でも、最近読み返してみると、初めて「残酷だなぁ」と僕も感じてしまった。
年齢のせいなんでしょうね(僕の場合は)
そして、初めて「ちょっとばかばかしいかも・・・」と感じた。これが勘違いでないなら「ベスト3に入る作品だった」ということになりそうです