『ブリジット・ジョーンズの日記』 2022/10/10 By Leave a Comment 有名コメディ映画だが未見。2001年という微妙な年代ながら、予想以上におもしろかった。 現代コメディは性描写がきつすぎて辟易することも多いが、これはイギリスもののせいか抑えてあって、そこも好印象だ。 この手の”やらかし系女子”は、日本から欧米人を見ていて意外だが結構多いのだろう、こういうコメディでは定番の表現となっている。そこに出色の表現を見せるのは難しいだろう中、ブリジット・ジョーンズ役のレネ・ゼルヴィガ―は、これ以上ないという妥当性で演じている。 この人は”センスの塊”というやつだろう。 他に多く観てきているわけじゃないけれど、『シカゴ』一作だけを観ても、器用を絵に描いたような芸風と知れる。恐らく、ほとんどの役柄にはポンッ、となりきれるのじゃないかな。 本作でもかなり体重を増やして、その醜くなった身体をどんどんと見せながら演じていた。多分、普段の自分の身体じゃないから恥ずかしくないのもあるのだろう(笑) そうじゃなきゃ、女優としてはちょっと辛いはず。 ヒュー・グラントは相変わらずカッコよくかつ軽薄でよろしい。主人公のヴィジュアルがよくない分も、このメンズで視覚的欲求を満たした感があるかもしれないなと(いや、僕はこれくらいの器量の女子は結構好きだけれど、この映画ではおブスに撮っているシーンがほとんどなのです)。 飛びぬけて印象的なシーンが無いのが惜しいところだが、その中では、クルド人の活動家にインタビューする場面が一番か。コリン・ファースの協力を得て独占インタビューを取ったものの、彼のことが気になり、いつものようにヘンテコな質問をしてしまう。しかし、何とか体をなしていたせいもあってこのインタビューは大ウケし、彼女は一躍お茶の間の人気者になった・・・というなんとも絶妙な話。観ていて僕「へ~っ、そうなるんだ・・・」と。 そして、これを受け入れる社会がうらやましいよ。政治問題を冒涜する手前でオモシロインタビューした女子が人気者になれる、そういう懐の深さ。日本人、とりわけSNS時代の日本人には全くないものだろう。 そもそも、イギリスものは性に合うのだけれど。80点
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