キューブリックの『スパルタカス』 2022/7/15 By Leave a Comment スタンリー・キューブリックという監督をご存じだろうか。 この人は”天才”としか言いようのない人です。 ゴダールなんかも天才と言われるし、実際にそうなのだろうが、正直僕にはわからん世界で(笑) でも、この人の天才性はもっとわかりやすい。 だって作品表現の”幅”がすごくて、しかも、一級品が並ぶのだから。 特級の代表作である『時計仕掛けのオレンジ』では背筋が凍るようなパンク・ヴァイオレンスを、『2001年宇宙の旅』は極めて先進的なSF映画を撮りきっていて、どちらも、後世にあまりに大きな影響を与えている。そうかと思えば、『博士の異常な愛情・または私はいかにして心配するのをやめて水爆を愛するようになったか』では、東西の核競争をブラックコメディーでこき下ろし(未見)、そしてこの『スパルタカス』は、どっしりと本格的な歴史作品を作り上げている。男子はまらずにいられるか!という人なのだ。 実際、このスパルタカスは、彼自らが「雇われ監督」と言ったそうで、代役の監督であり、製作者兼主演のカーク・ダグラスや、脚本家のトランポ(「ローマの休日」の脚本も偽名で執筆)とはかなり確執もあったあおう。確かに、彼の作品らしい、独特の俯瞰したようなクールさがない。それでも、さすがはキューブリックだと思うのです。なんでしょう、「空気感」が本格的な時代物なんだな。作品全体では彼の作品でなくても、シーンシーンは、彼ならではのものというか。 ストーリーは、奴隷スパルタカスが反乱を起こし、鎮圧されて死ぬまでだが、妻になる女性、ヴァリニアとの純愛は、現代でもかなりフレッシュ。そして、戦闘シーンの、本格かつリアルなこと! 最近のレッドクリフみたいなアホらしさとはわけが違う。矢が空を暗くするくらい飛んでくればいい、ってもんじゃないだろう。 そして、ローレンス・オリヴィエってあんなにいかつくなれるのね。意外と身体もごついし。 Wikiで調べると、「奥さんの一人はヴィヴィアン・リー」あっ、聞いたことあったような。ふむふむ・・・「誕生日5月22日」! 僕と同じじゃん(笑) 72点
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