読んでからだいぶ経ってて、あまりよく覚えていないものもあるのだけれど・・・
①上橋菜穂子著「精霊の守り人」「闇の守り人」・・・85点
ファンタジーの、しかも児童文学ですが、大人でもガッツリの読み応えです。
このシリーズは既にNHKでアニメにもなっていて定評もあるものみたいですが、さもありなん、ハリーポッターと比べても2歩は譲っていない芳醇な世界を作り出しています。
古代の異国(中央から西アジアの雰囲気です)を舞台とし、主人公の女武人バルサを取り巻く冒険譚は、夢あり、アクションあり、親子や男女の情愛あり。そして、何より為政者・征服者側の欺瞞を勧善懲悪的立場に拠らずに暴いているのがすばらしいです。
子供には「精霊」、大人には「闇」の人気が高いそうですが、僕は「精霊」がより好きです
それだけ、心が純真ってことさ!
②山田詠美著「ぼくは勉強ができない」・・・75点
男子高校生が主人公の青春もの。
ナオコーラ氏著の「人のセックスを笑うな」を10年遡ったイメージです。
何が10年?って、10年前なら、この主人公やお母さんの問題児・非常識ぶりが、充分に刺激的だったなぁ・・・と思っちゃうから。
やはり刺激性は一昔前のものになってしまっていて、時代の移り変わりの速さを思います。
キャラクターもしっかりしていて映像化を狙っていたのだろうな?と思っていたらもう映画化済みらしいです。
③有栖川有栖著「双頭の悪魔」・・・70点
現代の本格派ミステリーの代表作として定評のあるものですが、平易な文章ながら内容は重厚、猟奇性もあり、その定評に偽りのないものでした。
しかし、この「オーソドックスな本格ミステリー」は僕の趣味にあわないよう。
僕は謎解きを一切せずに推理小説を読み進めるタイプで、なんか、新しい世界や新しい手法による刺激を求めている感じなので。(最後に色々すべてわかった時に、トリックも含めて「あぁ、これは全く新しい世界・手法だな」と感じれればいいのです。わかる?)
「密室モノ」とかいうだけで、もう読むのやめようかな!?
④村上龍著「5分後の世界」・・・65点
著者自ら最高傑作と呼んだものらしいですが、今読むには古すぎるかな?
これを底本にして多数のSFが世に出たのでしょう。
しかし、現代においては、刺激性が通用していません。
それと、「音楽の圧倒的力」などを書中に表現するのもはっきり言ってシラケます。
伝わらないモン!
映画ならいいんですよ。「DIVA」とか「フィフス・エレメント」とか、「音楽の圧倒的力」を表現しようとして成功し、歌の場面が一番印象に残っているくらい。
でも、書中にてそれをされても、はっきり言って困るんだね
⑤唯川恵著「肩越しの恋人」・・・65点
直木賞受賞作。女性だけ向きの本と言い切っていいでしょう。
テンポよく進むので、楽しく読めますが、この本のどこに違和感を感じるのか?・・・また後日取り上げられればと思います。
読みやすいので点は悪くないですが、はっきり言って「くだらない」のですよ!
⑥萩原浩著「神様からひと言」・・・65点
上同様、これも読んでておもしろいことはおもしろいです。
ただ、サラリーマンのストレスのはけ口にしよう・・・という意図が見え見え。
腐った会社に反旗を翻し、お家騒動をいい方向にまとめて、自分は会社を去っていく・・・という人間を賛美していてよいのやら!?
同じようなことをしていても、しっかりと社内で歩を進めていく島耕作が断然偉い!
ただし、傍流の恋愛話は悪くないです。
⑦森博嗣著「すべてがFになる」・・・60点
充分におもしろい本なのですが、「あぁ、こうなっちまうのか」と思わせる本でもありました。
トリックの根幹にコンピューター制御システムの穴が含まれているのです。
これを用いだしたら、もう幾通りでも考えられてしまうから、ミステリーにならなくなってしまいませんか!?
僕がいかに「途中で推理しない」といっても、「既出キャラ以外が犯人」とか「証言が嘘だらけ」とかの可能性は端から除外して読んでいますが、コンピューターが絡みだすと、「記録自体が操作されている」可能性が無限に出てくる。
映画のスピード感ならこれも許されますが、本でやられると超シケます
だって、最後に新しさを感じる余地なくひっぱられますからね。
今回はレベルの高い本に恵まれたというべきか、ぎりぎり可の本ばかり読んでいたというべきか・・・といったところでした
でも、「守り人」シリーズ10巻ほどあるようなので、これは大収穫。
皆さんもぜひ一緒に嵌ってみてください
では
timo says
こんばんは
山田詠美さんと村上龍さんは懐かしいです。
昔読み漁ったけど、今は読まなくなりました。
時代の流れなのかなぁ。
「精霊の守り人」「闇の守り人」は早速読みたいです
最近は本よりDVDとか映画ばっかりなので。
むっちゃ難しい質問ですが、センセの好きな小説家ナンバー1は誰ですか?
私は男性なら宮本輝さん、女性なら桐野夏生さんかなぁ。
あ、あとどうしてもこの人は合わないって小説家も教えて
timo says
こんばんは
山田詠美さんと村上龍さんは懐かしいです。
昔読み漁ったけど、今は読まなくなりました。
時代の流れなのかなぁ。
「精霊の守り人」「闇の守り人」は早速読みたいです
最近は本よりDVDとか映画ばっかりなので。
むっちゃ難しい質問ですが、センセの好きな小説家ナンバー1は誰ですか?
私は男性なら宮本輝さん、女性なら桐野夏生さんかなぁ。
あ、あとどうしてもこの人は合わないって小説家も教えて
timo says
こんばんは
山田詠美さんと村上龍さんは懐かしいです。
昔読み漁ったけど、今は読まなくなりました。
時代の流れなのかなぁ。
「精霊の守り人」「闇の守り人」は早速読みたいです
最近は本よりDVDとか映画ばっかりなので。
むっちゃ難しい質問ですが、センセの好きな小説家ナンバー1は誰ですか?
私は男性なら宮本輝さん、女性なら桐野夏生さんかなぁ。
あ、あとどうしてもこの人は合わないって小説家も教えて
タクミ says
好きな小説家ねぇ・・・
「いない」んじゃないかなぁ。
どうしたって、好きな小説もあればもうひとつなのもあるんですよ。
音楽なら、ベートーベン、メンデルスゾーン、チャイコフスキーではっきりしてるけど、それは、好きな曲がある反面合わない曲は聞き流せば済むからで、逆に小説は(信用している人のなら特に)まるまる読んでから「つまらなかった」ってなるでしょう?
僕遅読だし、そうなると恨みのような気持ちが残っちゃって、到底「好きな作家」と言えなくなってくるんですよね。
漱石にも退屈なのがあったし、太宰もダルいのあるし。
最近の人では、奥田英朗さん、桐野夏生さんは、まだ「もうひとつ」なのには当たっていませんが、石田衣良さんは、IWGPが最高な割にはそれ以外はもうひとつで・・・
タクミ says
好きな小説家ねぇ・・・
「いない」んじゃないかなぁ。
どうしたって、好きな小説もあればもうひとつなのもあるんですよ。
音楽なら、ベートーベン、メンデルスゾーン、チャイコフスキーではっきりしてるけど、それは、好きな曲がある反面合わない曲は聞き流せば済むからで、逆に小説は(信用している人のなら特に)まるまる読んでから「つまらなかった」ってなるでしょう?
僕遅読だし、そうなると恨みのような気持ちが残っちゃって、到底「好きな作家」と言えなくなってくるんですよね。
漱石にも退屈なのがあったし、太宰もダルいのあるし。
最近の人では、奥田英朗さん、桐野夏生さんは、まだ「もうひとつ」なのには当たっていませんが、石田衣良さんは、IWGPが最高な割にはそれ以外はもうひとつで・・・
タクミ says
好きな小説家ねぇ・・・
「いない」んじゃないかなぁ。
どうしたって、好きな小説もあればもうひとつなのもあるんですよ。
音楽なら、ベートーベン、メンデルスゾーン、チャイコフスキーではっきりしてるけど、それは、好きな曲がある反面合わない曲は聞き流せば済むからで、逆に小説は(信用している人のなら特に)まるまる読んでから「つまらなかった」ってなるでしょう?
僕遅読だし、そうなると恨みのような気持ちが残っちゃって、到底「好きな作家」と言えなくなってくるんですよね。
漱石にも退屈なのがあったし、太宰もダルいのあるし。
最近の人では、奥田英朗さん、桐野夏生さんは、まだ「もうひとつ」なのには当たっていませんが、石田衣良さんは、IWGPが最高な割にはそれ以外はもうひとつで・・・
タクミ says
「合わない」人は多いです。
女性作家の書く女性向けらしい作品はまずダメ!!
女性が、男性や男女のことをちょっとわかったように書いてて女性読者が「なるほど」と思うような小説は、男性の僕から見て的外れソノモノなのが本当に多い!!
それで独りよがりな結論出しちゃってるんだけど、「嘘コケ!棚ボタみたいな恋愛が降ってきたらいつでも宗主変えするくせに!」って笑えちゃう。
途中で読み止めちゃうから失礼なので、名前は挙げないでおきます。
これも、歌のスピード感でなら耐えられるんだけど・・・
タクミ says
「合わない」人は多いです。
女性作家の書く女性向けらしい作品はまずダメ!!
女性が、男性や男女のことをちょっとわかったように書いてて女性読者が「なるほど」と思うような小説は、男性の僕から見て的外れソノモノなのが本当に多い!!
それで独りよがりな結論出しちゃってるんだけど、「嘘コケ!棚ボタみたいな恋愛が降ってきたらいつでも宗主変えするくせに!」って笑えちゃう。
途中で読み止めちゃうから失礼なので、名前は挙げないでおきます。
これも、歌のスピード感でなら耐えられるんだけど・・・
タクミ says
「合わない」人は多いです。
女性作家の書く女性向けらしい作品はまずダメ!!
女性が、男性や男女のことをちょっとわかったように書いてて女性読者が「なるほど」と思うような小説は、男性の僕から見て的外れソノモノなのが本当に多い!!
それで独りよがりな結論出しちゃってるんだけど、「嘘コケ!棚ボタみたいな恋愛が降ってきたらいつでも宗主変えするくせに!」って笑えちゃう。
途中で読み止めちゃうから失礼なので、名前は挙げないでおきます。
これも、歌のスピード感でなら耐えられるんだけど・・・
ぺろにゃん says
精霊の守人…読み始めましたです
おもろ
10巻以上あるなんて素敵
昔、赤○次○の本を読んでびっくり
だって犯人が登場人物にいなかったんですもん…
あれはアカンやろって感じでした。
ぺろにゃん says
精霊の守人…読み始めましたです
おもろ
10巻以上あるなんて素敵
昔、赤○次○の本を読んでびっくり
だって犯人が登場人物にいなかったんですもん…
あれはアカンやろって感じでした。
ぺろにゃん says
精霊の守人…読み始めましたです
おもろ
10巻以上あるなんて素敵
昔、赤○次○の本を読んでびっくり
だって犯人が登場人物にいなかったんですもん…
あれはアカンやろって感じでした。
タクミ says
赤川○郎さんね・・・
よく流行ったけど、最近になって多彩な作家さんが出てくると、同じ人に凝る気が失せませんか?
僕も昔は司馬遼太郎さんとか多数読みましたが、今ならあんなにはひとりの人のを読まないな。
その割には「坂の上の雲」は読んでいなかったりするんです。
“目に付いたのから読んでたから”だろね~
今は評判を下調べしてから入っています
タクミ says
赤川○郎さんね・・・
よく流行ったけど、最近になって多彩な作家さんが出てくると、同じ人に凝る気が失せませんか?
僕も昔は司馬遼太郎さんとか多数読みましたが、今ならあんなにはひとりの人のを読まないな。
その割には「坂の上の雲」は読んでいなかったりするんです。
“目に付いたのから読んでたから”だろね~
今は評判を下調べしてから入っています
タクミ says
赤川○郎さんね・・・
よく流行ったけど、最近になって多彩な作家さんが出てくると、同じ人に凝る気が失せませんか?
僕も昔は司馬遼太郎さんとか多数読みましたが、今ならあんなにはひとりの人のを読まないな。
その割には「坂の上の雲」は読んでいなかったりするんです。
“目に付いたのから読んでたから”だろね~
今は評判を下調べしてから入っています
ぺろにゃん says
私は今でも内田康夫をいつも読んでしまいます…アサヒビールの挑戦』を読んで大泣きしてしまいました
男前坊ちゃんが主人公だからでしょうか
それから、ビジネス書って言うんでしょうか…
企業のレポートみたいなのも好きです。
20年以上前に『
ぺろにゃん says
私は今でも内田康夫をいつも読んでしまいます…アサヒビールの挑戦』を読んで大泣きしてしまいました
男前坊ちゃんが主人公だからでしょうか
それから、ビジネス書って言うんでしょうか…
企業のレポートみたいなのも好きです。
20年以上前に『
ぺろにゃん says
私は今でも内田康夫をいつも読んでしまいます…アサヒビールの挑戦』を読んで大泣きしてしまいました
男前坊ちゃんが主人公だからでしょうか
それから、ビジネス書って言うんでしょうか…
企業のレポートみたいなのも好きです。
20年以上前に『
タクミ says
「ビジネス書」は基本男の読み物と思うけど(逆に僕はあまり読みません)
でも、政治でもビジネスでもスポーツでも人物中心に描いたやつは楽しいよね!?
僕も新聞を1日2時間かけてた大学生の頃は、それら全部の「人間模様欄」を読んでいましたが、やがて、世界欄のそれをやめ、ビジネス欄をやめ、政治欄をやめ・・・していって、ついに今はスポーツ欄だけになってしまいました。
そこが最もわかりやすいからね
タクミ says
「ビジネス書」は基本男の読み物と思うけど(逆に僕はあまり読みません)
でも、政治でもビジネスでもスポーツでも人物中心に描いたやつは楽しいよね!?
僕も新聞を1日2時間かけてた大学生の頃は、それら全部の「人間模様欄」を読んでいましたが、やがて、世界欄のそれをやめ、ビジネス欄をやめ、政治欄をやめ・・・していって、ついに今はスポーツ欄だけになってしまいました。
そこが最もわかりやすいからね
タクミ says
「ビジネス書」は基本男の読み物と思うけど(逆に僕はあまり読みません)
でも、政治でもビジネスでもスポーツでも人物中心に描いたやつは楽しいよね!?
僕も新聞を1日2時間かけてた大学生の頃は、それら全部の「人間模様欄」を読んでいましたが、やがて、世界欄のそれをやめ、ビジネス欄をやめ、政治欄をやめ・・・していって、ついに今はスポーツ欄だけになってしまいました。
そこが最もわかりやすいからね