Takumi Blog

タクミな話

気張って「クラシック音楽史」

今回はちょっと頑張って、音楽史の話に行ってみようと思います。
クラシック音楽の起源は8世紀ごろのグレゴリオ聖歌だと言われている。
といっても、史実は、この有名なローマ教皇(グレゴリオス1世)が成果を集成したから、とかではないそうだが。

グレゴリオ

この時点での音楽は単旋律音楽(モノフォニー)だったことが重要。
つまり、伴奏がなかった。
ところが、そこに多声音楽(ポリフォニー)が誕生することになる。
え~っと、「かえるの歌」で考えてみようか。
ハ長調で歌った場合に「ド・レ・ミ・ファ・ミ・レ・ド」の音程で歌う。これが単旋律なのは当然だね。
そこに友達A子が入ってきて、「ソ・ラ・シ・ド・シ・ラ・ソ」の音程で合わせてくれたら、これが「オルガヌム」と呼ばれる(ちょっと危なかったね)最初のポリフォニーとなる。
次に、友達A子の代わりに、B子が登場。
「かえるのうたが~。聞こえてくるよ~」と歌う横で、「かえるがいっぱいい~ますよ~。みんなでみんなで歌ってる~」などと適当な節回し付きで情景描写を語ってくれたら、これがふたつめのポリフォニーである「モテット」だ。聖歌を歌う横で注釈していたらできちゃったというのもちょっとおもしろい。ただし、このポリフォニー。実は西洋音楽独自のものではなく、世界各地で見られるらしいけれど。
ポリフォニー(=多声音楽。またその手法が「対位法」)はバロック期、つまりバッハの時代に全盛期を迎える。有名な『トッカータとフーガ ニ短調』の、「チャラリー、鼻から牛乳~」のあと、ふたつのメロディーが同時演奏される部分を思い出してほしい。そうそう。こんなのがザ・バロックというべき音楽なんだ。ついでに言えば、これらの曲は今でも楽器や奏法を変えると十分にモダン、エキサイティングです。
ではなぜこの時代に対位法が隆盛を迎えたのかというと、このバロック(いびつな真珠という意味で、過剰な表現を特徴とした)という時代は、異なる者同士の対比、というのが芸術上の一大特徴であったからだそう。そして、そこで生まれた代表的なジャンルこそ「協奏曲(コンチェルト)」。独奏楽器とオーケストラの対比は、その時代にぴったり合うものだったんだね。
ちなみに、楽曲ジャンルの発展順序をここでまとめておくと、モテットの後もコラールやミサ曲など、宗教曲分野での展開が続いた後、17世紀初頭にオペラが登場。協奏曲の隆盛に続いて、オペラの序曲「シンフォニア」(このころの序曲はオペラとは音楽的関係がなく、つまり前座曲だった)から18世紀前半に誕生した交響曲を、ベートーヴェンが19世紀初頭にクラシックの王たる位置に引き上げた、という話はもうどっかでしたよね。そしてこれは、クラシック音楽が声楽中心から管弦楽中心の時代へシフトしていったということでもあるんだな。
・・・っと、ここで話を戻します。
ところが、バロックの後、古典派時代に入ると楽曲の主流は、多声音楽から和声音楽(ホモフォニー)を用いたものになる。
ホモフォニーとは、単旋律を主として、和声(ハーモニー)で伴奏する音楽のこと。僕たちが今聴いている音楽もほとんどが和声音楽と言えるが、これこそが西洋音楽独自のものと言うことだ。
といっても、和声というのは多声音楽の1か所を縦に切ってみると和音になっているということに「注目し」、じゃあもっと和音を「意識してみよう」となって生まれたもので、本来和声と多声は対立する概念ではない。
逆に、後世の和声音楽にポップスなどでずっと慣れ親しんできた僕らからすれば、西洋クラシック音楽の特徴を「対位法(多声)の多用」と感じてもおかしくないだろう。いや、ラップ世代はまた違うかな?(笑) だって、あの主旋律にラップを絡ませる歌いかた、立派な多声音楽だよね。
そして、その古典期に発展した最大の楽曲形式がソナタ(形式)であり、これこそが、われわれが考えるクラシック音楽の「ど真ん中」にあたるものとなるのだ!・・・と続くのだけど、今日はさすがにここまで。だってもうお腹いっぱいでしょ!?(笑)
ソナタ形式については次回に譲ることとします。
さてCDですが、今回は「推薦CD」ではなく、興味があればどうぞ、という形にしておきます。
●バッハ オルガン作品集 ヴァルヒャ(ARCHIV 1998年発売。689円で入手可)
●バッハ 同 コープマン(ARCHIV 2011年発売 1,260円で入手可)

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ヴァルヒャのバッハは長く極め付けとされてきた。しかし同盤はあまり選曲がよくない。コープマンもヴァルヒャに次ぐ評価を得ているうえ、選曲が一回りよく、録音も新しいが、ちょい高い。なのでどちらかをどうぞ。ちなみに僕はヴァルヒャは聴いているが愛聴しているわけでもなく、コープマンに至っては未聴。つまり、どれも聴いてほしくてたまらんCDというのではなく、対位法を知ってもらうのにはよいCDですよ、というに止まるということ。もちろん超名曲の名演として有名なものたちなので、聴いて損は絶対ないと思いますが。

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