Takumi Blog

タクミな話

ギリシアだけです。すんませんなぁ~

ポリスギリシア・ローマ文明の意義は、今日あまりにも大きい。それは、現代(日本)が、その発展たる西洋的世界(観)に覆われたものだからだ。ということは、数百年たって支配的なものが変わってしまうと、その辺の重要性も減じるってことなんだけどね。
ギリシアで生まれたもののなかでも最重要なものは民主主義と、合理的精神と言えようか。
なにゆえに、どのように、ポリス社会や、その社会的平等性が育まれたかは、よくわかっていないようだ。
大河や肥沃な平野に恵まれず、オリーブなどの果樹栽培や羊の牧畜にしか適さない土地だったため、地中海貿易が盛んになった。それが影響したのは間違いないだろうが、前2000年ごろからのクレタ文明も、全16世紀からのミケーネ文明も専制的な王が支配していたよう。
それが、原因不明の暗黒時代を経て、再び文明を取り戻した時、ギリシアは、よく知られるポリス社会を形成していた。
ポリスは、城壁で囲まれた市域と周囲の田園からなる。市域はアクロポリスを中心とし、アゴラなどを持つ。ポリス市民の中核たる農民は、田園に持ち分地を有し、家族とともに少数の奴隷を使って農業を営んだ。
市民には貴族と平民の区別があった。貴族は高価な武具を身につける騎馬の戦士であり、また、少数の貴族が政治を独占していたが、平民は貴族に従属せず、市民同士の関係は平等が原則だった。これがギリシアのものすっごく個性的なところだね。
奴隷制度の発達したアテネでは、奴隷人口は総人口の3分の1にものぼったが、もっと変なのはスパルタ。市民(とその家族)の4~5倍もいる奴隷を支配するため、奴隷に対してしゅっちゅう宣戦布告をしていたとか。そして、この特別な事情が、ギリシア最強の陸軍国を作り上げることになる。
貿易活動が盛んになり、富裕な農民が生まれ、また武具が安価になると、武具を自ら買いそろえる者が出てくる。それによる重装歩兵部隊が、貴族の騎馬部隊をしのいで主力となると、平民は、参政権を求めて貴族と対立しだす。
アテネを例にとると、慣習法の成文化(前7世紀)、血統でなく財産による参政(財産政治)、債務奴隷の禁止などの改革が行われた(前6世紀初頭)。さらに、ペルシア戦争(前500年から449年)で、アテネをはじめとするギリシア軍が、重装歩兵の活躍でペルシアを退けたことで市民は自信を深め、また、そののちの海軍の発展では、漕ぎ手である無産市民(武具を持てず、歩兵として従軍できない)の発言力も高まった。
これらを背景に前5世紀の半ばごろギリシア民主政が完成。市民は貧富にかかわらず参政権をもって直接民主政に参加。陪審員裁判や、役人や政治家への弾劾裁判の制などもあった。いっぽう女性や奴隷には参政権がなかった。また、このような民主制はアテネ以外のポリスにも広まった。
その後、ギリシアはペルシアの策動もあり、紀元前431年のペロポネソス戦争(アテネvsスパルタ)から、相争う戦乱の時代に入るが、土地を失って市民身分から脱落するものが増え、傭兵が流行するようになると、市民団の団結は失われ、ポリス社会は変質。前4世紀後半、ギリシア連合は、非ポリスギリシア人のマケドニア・フィリッポス2世の軍門に下った。
アレクサンドロス大王フィリッポスの子アレクサンドロス大王は、全334年東方遠征に出発。エジプトを征服後ペルシアを滅ぼし、さらにインド西北部までに至る大帝国を築いた。彼の急死後帝国は分裂するが、その後も、ギリシャ風の都市がオリエントや周辺に多数築かれ、それを中心にギリシア文化がオリエントに広まり、融合していった。東方遠征からの300年間をヘレニズム時代(ギリシア人は自らを「ヘレネス」と呼んだ)という。
都市のうちで最も有名なのが、ムセイオンをもつエジプトのアレクサンドリアだったが、実は、大王は、征服した地に「アレクサンドリア市」をたてまくったようで、エジプトのはつまりそのひとつなんだね。
ギリシアの文化でおもしろいのは、この時代は、哲学の祖であるタレスが、万物の根源を水であると言ったように、哲学と自然科学は同じようなものであったことで、ソクラテス哲学の継承者であるアリストテレスも「万学の祖」と呼ばれた。
しかし、このとりわけ合理主義にすぐれたギリシア文化を生みだしたギリシア人が、今日では、ヨーロッパの中でちっとも合理的な方には見えないところも、これまたケッサクではないかな(笑)
また、ポリスが緩んだヘレニズム時代(ヘレニズム文化)には、健全・厳格なポリス社会からの逃避とともに、哲学は個人的幸福追求にシフトし、精神的快楽を重視するエピクロス派や、禁欲を重視するストア派が生まれるが、これで哲学がぐっと現代人に馴染んでくるところも、なかなか考えさせられる。
あぁ、ローマまで行こうと思ったけど、今日はここまで。
スパッと大事なところだけをぶった切った感じにしたかったんだけど(前回のは上々だった)、難しいな。
この時代が現代に与える影響というのはあまりに大きくて、省きたくても省けない。
これじゃあ、読んでくれる(奇特な)人が退屈なだけでなく、僕の貧弱な記憶力の容量も超えてしまうよ~

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