Takumi Blog

タクミな話

入門曲と言えば『新世界より』

●ドヴォルザーク 交響曲第9番ホ短調作品95 『新世界より』
ドヴォルザークの『新世界交響曲』をベト・レベルと言うと、やはり異論は出てくるんだろね。
確かに内容や精神性みたいなものが薄くて、長年聴いていると飽きちゃう。
でも、この通俗的楽しさは、やはりご立派!と思う。
「家路」で知られる第2楽章、TVコマーシャルでいやというほど耳にしてきている第4楽章冒頭のメロディーなど、耳なじみのいい音楽のオンパレード。ベトのように通俗性と内容とのバランスの良さはないが、しかし、一芸もここまでいくと半端ない。これはこれでやはり、「ある意味」ベト・レベルと言ってしまっていいのではないかな。
それに、恥ずかしながら僕自身が、この曲と、ベートーヴェンのピアノ協奏曲『皇帝』にはまったればこそクラシックの道に舞い込んだのでもあるし。

dovo

ドヴォルザークは、チャイコフスキーとほぼ同い年で、いわゆるブラームス派に属したチェコ生まれの作曲家。
作風は出身地を映してスラブ色の強いものが多いが、彼の特殊性は、晩年アメリカに渡って仕事をし、アメリカ的と言われる音楽を書いたことにあった(弦楽四重奏曲の『アメリカ』も名曲として有名)。
代表作である交響曲第9番は、作曲家自らによって『新世界より』と名付けられ、1983年(チャイコの『悲愴』と同じ)に初演。そして、その舞台がなんと、ニューヨーク・カーネギー・ホールであったというのも、なんというか、ふるった話だ。
●http://www.hmv.co.jp/product/detail/4095842
ドヴォルザーク 交響曲第8番・第9番『新世界より』
CDは、ちょっと迷ったけど結局カラヤンにした。
どう迷ったかって、名演という意味では、ライブも顔負けの迫力のケルテス盤や、完成度に非の打ちどころのないセル盤に一歩ゆずると思うから。
でも、ケルテスはあまりに勢いがあってリピートに向かないと感じるし、セルは、実は現役盤CDの音がかなり良くない。(CDの音を新しく「リマスタリング」するときに、ノイズを取り去ろうとするあまり、音楽のうまみも消してしまうというのは、怖いけど結構よくある話。このセルの『新世界』はその典型とも言える失敗リマスタリングになっている)
それに比べてカラヤンのものは、晩年のVPOものだけに、例によってちょっと緩い仕上がりになっていて、それがとてもリピート向きと感じる。このちょっと物足りなさは、若い時の僕なら避けたかもしれないけど、今はちょうどよく、それは、ここの女子に対しても同じかな、と(年齢的にではなく、女の子だからだよw)。
それと、この盤には第8番が入っているのがまたいい!
僕は、実は今では『新世界』はほとんど聴かないが、その代わりというか第8番は大好き。
第9番に次ぐ傑作で、例によってなじみやすさが満載の曲なのだけれど、第9番よりも、なんていうかな、音符に隙間があるみたいなすっきり感があって、全然飽きがこない。
カラヤンの演奏も非常に良く、第9番と同じ傾向。音楽自体がすっと入ってくる。
というわけで今回のセットはこれで終わり(CD買ってね)。
書いている途中で気付いたが、おもしろいことに、このセットでは、推薦CDで毎回のようにカラヤンが顔を出した。
なので、ここ(次の記事)で一度、この超有名な指揮者において、少し詳しく触れておきたいと思います。そちらもお楽しみに!
では。

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