Takumi Blog

タクミな話

マオマオ、今まで本当にありがとう

03750bba.jpg16日未明、愛猫のマオマオが19歳で亡くなりました。
幸いにして同居の家族を失ったことのない僕にとって、正直なところ、今までに直面した身近な者の最大の死であり、普段からよく泣く方ではありますが、それにしても、この2日間は今までで最も多くの涙を流したと思います。
今はもうだいぶ落ち着いてきましたので、ここで、マオマオとの19年間を簡単に振り返ってみようと思います。
最後にどんな気持ちになるかは、まだ僕にもわかりませんが、よかったらサラッとお目通しください。
1990年。京都での一人暮らしも6年目に入った夏でした。
僕は、結構打ち込んでやっていた水商売の仕事を辞め、学生生活に戻って最終学年を送っていましたが、友人が「チンチラとペルシャのハーフが4匹生まれた。一番かわいい男の子を連れてくるから見てやって」と。
僕、「かまへんけど、絶対飼わへんよ」。でも、毬のように跳ねる掌サイズの子猫をひと目見たときに「もう返せへんわ」と思ってしまったのです。
ちょうど、履修していた中国語の勉強が楽しい時だったので、名前は中国語で「猫」という字の読みである「マオ」から(中国の愛称らしく2回続けて)マオマオにしました。
写真は、もう数週間たって、一回り大きくなってからのものですが、このころのマオマオは、子猫らしく猫じゃらしなどによく反応して走り回っていましたね。
猫の育て方は分からず、しかし特に調べもしなかったので、家に閉じ込めてしまっている分退屈だろうと、よく散歩に連れて行っていたのが、今思うとむちゃくちゃで笑えます。
天気のいい日は毎日のように加茂川べりまで散歩しましたが、それに後からついて来る猫というのも、これまた今思えば珍妙です。
卒業後の僕は、完全に今で言う「ニート」の生活を送ることとなりました。買ったクラシックのCDを寝そべって聴きながら、次に買うCDは何にしようかと思案しているような、トンデモ生活でして・・・
まだ幼かったマオマオの愛情表現は濃く、寝そべれば乗っかかり、立てば追いかけてきましたが、それ以外に、ワーグナーやプッチーニのロマンティックな曲を僕が歌えば興奮して噛みついて来る奇癖も持っていました。
また、ミントのにおいが好きで、整髪料がミント系だったりすると、写真のように舐められまくったものです。
僕の生活が劇的に変わったのは、今のサロンの前身にあたるTAKUMI JUN Make-up Officeを立ち上げた1996年春からです。
その後の10年ほどは、自分でも今は信じられないくらい、まさに炎と燃えて、仕事とそのエクササイズに熱中できた期間でした。
朝から晩まで店にいて、家では寝るだけでしたが、でも、スキル習得のために寝読書する習慣があり、その時には肘をついた僕の顎の下に必ずマオマオが潜り込んできていました。そしてこれは、彼の終生の行動パターンとなりました。
写真で見ると、このころのマオマオはたてがみがライオンのように立派でびっくり!
なかなかの美猫ですよね。(親バカ?)
時は流れて、2004年の夏。僕は東京への進出を決意し、住居も南青山に移すこととなりました。ところが、東京の新店は最悪の出だしとなり、1年経った頃には、普段強気な僕も、さすがに破産も覚悟するほどでした。以前よりも彼と過ごす時間は増えたのですが、暗い顔をしていたその頃の僕は、彼に充分な愛情を注いであげられなかったと思います。
営業成績は、のち幸いに好転し、今より3年くらい前には、僕は「苦境を乗り切った」との確信を持つまでとなりました。
しかし、いよいよマオマオは血尿、関節炎、脱水症などで、15年ほど全く世話になっていない病院をたびたび訪ねばならなくなってきていました。
その頃から意識して彼の写真を多く撮るようにしましたが、今見ると、その晩年、彼の表情が昔のと比べてがぜん人間の赤ちゃんのようになってきていることに驚きます。
そして、2009年8月16日。もうすっかり、ジャンプ力などは衰えていましたが、それでもまだまだ生きる力は失っていないという僕の楽観的予想は甘く、マオマオは突然の死を迎えました・・・。
書き出しで、出会った頃を思い出し、ボロボロに泣いてしまった僕ですが、後半は割と淡々と書き進めることができました。
振り返ってみると、なんやら人生の濃い~ところをずっと側で見ててくれた気がします。
笑ってくれて結構ですが、今は1日に何度も線香をあげています。
「マオマオありがとう。パピー今までマオ君のおかげで本当に幸せやったわ。マオ君はいつもいつもご機嫌で、ほんまにかわいい子やったな。それに比べて、パピーはアホ中のアホやった。自分が幸せを求めて進む中で、マオ君の存在はなごみやと思ってたけど、全然違ってたんやな。マオ君と過ごした時間こそが幸福な瞬間であり、マオ君に愛されていること自体がすごく尊いのやということが、マオ君を失った瞬間に初めて分かった。 な?アホヤろ?パピー。今まで偉そうに言うてごめんな。他にもいろいろごめんな。パピーを許してな。」

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