たびたび映画史上のベスト1にも選ばれてきた映画。1941年公開で、僕は学生時代以来2度目の鑑賞となる。主演はもちろんオーソン・ウェルズ。イングリッシュ・アドヴェンチャー「追跡」などのナレーションでも有名ですよね(笑)

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まず、学生時代から記憶に残っていた通り、ウェルズ自身の冒頭ナレーションがあまりにかっこいい。ほかにも、パーティーでウェルズがダンスするシーンもあか抜けていて、記憶に残っていた。

実際、フラッシュバック技法の脚本をはじめ、画期的な演出の玉手箱みたいな映画だったらしい。特殊メイクも素晴らしく、撮影当時25歳くらいだったウェルズが、最後はきっちり老人に見えるのも、モノクロとはいえすごくレベルの高いものだ。

しかし、それゆえに、もうそれらは後世の作品に踏襲されてしまい、その結果、今の人が見ても新味がほぼ全くないのは仕方がないところ。現代においてこの映画がすごくおもしろいかというと、これは「疑問」を通り越して「否」と言っていいでしょう

その中でも、オペラの開幕シーンは、2004年のオペラ座の怪人の劇中劇「ドン・ファン」の開幕シーンに比べてそん色ないのではないかと思うし、なによりもすごいのが、複数の男性が会議などでガヤガヤと話しこむいくつかの場面。
そのリアルさ、華麗さは、現代の映画でもちょっと見たことがないものだ

もう3度目を観たいとは思わないけれど、それでも今回も観て損はしなかったと思う。67点

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