寅さんの第1作
といっても、既にテレビで1話物を放映しており、映画としての「第1作」であったようだが。

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僕は寅さんをあまりまともに観たことなくて。自分から観たのは、両親の里である竜野に行った時のを観たきりで、他にあったかしら?というレベル。その”竜野編”に比べて本作の倍賞千恵子が圧倒的に可憐でかわいい。それがなんか、すべてを浄化してくれる作品になっていると思えるのです。
いや、僕が知らないだけで、全編そうなのかもしれないが。

今の時代から見て、寅さんのバカっぷりも、当たりの強さもちょっと激しすぎる。原案はやくざ映画のパロディだったらしいが、そのやくざ自体が現代ではずいぶんと上品になってしまっているのだから、まあ仕方ないことだろう。
その(今から見ての)やりすぎ感を、今観てもなお可憐な倍賞千恵子が、なんとかすっきりと観れるようにしているというか。本来”唯一無二”の存在は寅さんの渥美清なのだろうけれど、僕には本作の”唯一無二”はむしろさくら役の倍賞千恵子なんだな
つまり、寅さんは現代的にはちょっとはみ出してしまっている→リアリティを感じさせていない、と思うのです。

しかし、クライマックスのさくらの結婚式にはさすがに泣かされました。
新郎の博の8年間連絡していない両親が結婚式に現れる。そのお父さん役がまさかの志村喬で。ああ、これは来るなと思っていたけれど、やはり新郎父のあいさつで、名優が泣かせに来た。僕はもちろん涙腺決壊です(笑)

68点

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